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世界的なコレクションに圧倒され、古伊万里に心躍らせる至福の旅(足利)

世界的なコレクションに圧倒され、古伊万里に心躍らせる至福の旅(足利)

足利(あしかが)日帰り旅の続きです。

足利駅から両毛線にのり、次の足利フラワーパーク駅で降ります。
足利フラワーパークを右手に見ながら線路を越えて栗田美術館をめざします。(冨田駅の方が近かった説もあります…)

栗田美術館-世界的な伊万里コレクション

栗田美術館は江戸時代の伊万里焼と鍋島焼を専門にする美術館で、クイーンのフレディ・マーキュリーが訪れたことがよく知られています。

栗田美術を創設したのは足利出身の故栗田英雄氏です。栗田氏がライフワークとして収集した古伊万里・古鍋島の皿や壺、酒器、花瓶、置物などが展示されています。

栗田美術館(足利・栃木)

フレディ・マーキュリの自伝的映画「ボヘミアン・ラプソディ」が2018年に公開され、フレディの聖地として栗田美術館が再び注目されました。
フレディは美術館を訪れた際、展示されていた伊万里の大壺をことさら気に入り、買うことはできないか聞いたそうです。この大壺を置ける邸宅ってどんだけ…と。

オランダやヨーロッパ各国に輸出され、王侯貴族が愛した品々、鍋島藩から幕府に献上された品々などの名品から、醤油を輸出するための瓶などの実用品まで幅広い陶磁器が展示されています。

展示品がものすごく多い美術館(収蔵品は約1万点)で、一つひとつ細かく見ていると頭がくらくらしてくるので、途中から好きな陶磁器を探すことにしました。本当に見どころが多い美術館です。

伊万里焼・鍋島焼・有田焼とは?

アオ
アオ

伊万里や古伊万里という言葉は聞いたことがあるけど…。
伊万里焼・鍋島焼・有田焼の違いをざっくりまとめましたよ。

まず歴史です。17世紀のはじめ、朝鮮人の陶工が現在の佐賀県有田泉山で磁器の原料となる陶石を発見され、日本ではじめて白磁がつくられます。
17世紀中ごろからオランダの東インド会社が大量に注文して、ヨーロッパに輸出されるようになりました。

有田の磁器は伊万里港から出荷していたため「伊万里焼」と呼ばれました。伊万里焼と有田焼は同じものと考えてよさそうです。(現在は佐賀県伊万里市産を伊万里焼、佐賀県有田町産を有田焼と呼び分けることもあるようです)

栗田美術館(足利・栃木)

初期には中国的な絵柄を藍色1色で描く「初期伊万里」様式の磁器がつくられます。
絵付技術が発展して、江戸時代中ごろには余白を残す絵画的な色絵の「柿右衛門(かきえもん)」、17世紀末には絢爛豪華な「金襴手(きんらんで)」などの様式が生まれました。
この時期のものを「古伊万里」と呼びます。

伊万里とは別に御用品として鍋島藩(佐賀藩)直営の窯で生産された特別な磁器が鍋島焼です。将軍家や諸大名への献上品として用いられました。17世紀後半には藩窯の技として「鍋島」様式が確立されます。

栗田美術館-美しい庭園と建築

丘陵地帯の広い敷地に移築された江戸時代の豪農屋敷と新しい建物が点在しています。

栗田美術館(足利・栃木)

陶磁器とその資料は、本館、歴史館、無名陶工祈念聖堂、陶磁会館、資料館と呼ばれる5つの建物に展示されているので、施設内を歩いて見てまわります。なだらかな坂道もあります。
フレディがほしいと言った大壺は歴史館に展示されています。この展示室だけ撮影できます。

栗田美術館(足利・栃木)

美術館のパンフレットには「山野草を中心とした作庭」と書いてありますが、花が咲いている印象が薄く、ストイックな印象です。収集された陶磁器が花なのでしょう。

栗田美術館のWebサイトに割引券があります。私はイオンカードの提示で割引が受けられました。

足利の旅はこれで終了です。

足利に行く(東京からのアクセス)

足利は関東平野の北西にあり、首都圏から近く行きやすいところです。(北東北自動車道足利ICが近いので車だとさらに行きやすい)

    1. 東武浅草駅→東武伊勢崎線(有料特急)→東武足利市駅[約1時間]
      栗田美術館は東武足利市駅からタクシーで約15分です。
    2. 東京駅→東北新幹線→小山駅(乗り換え)→両毛線→足利駅[約1時間30分]
      栗田美術館の最寄り駅は足利フラワーパーク駅または冨田駅です。

春夏は庭と畑で雑草に追われる日々。
その合間をぬって日帰りか一泊くらいの鉄道旅。

グラウンドカバーにクラピアを育て、畑は小さな家庭菜園。
一人で快適に暮らす方法なんかも考えています。
自己紹介

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