夏の草刈りが終わり、のんびり過ごしている間に、クラピアの隙間から静かに雑草が芽を出し始めています。おそらくスズメノカタビラでしょう。
春に花を咲かせる雑草(主に越年草)は冬の間に芽を出し始めるので、2月には雑草との日々が始まります。
そこで、6年間クラピアを育てた経験から、秋から冬に芽を出す雑草とその対策をご紹介します。
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「クラピア」を植えるかどうか迷ってるなら『クラピアのメリット・デメリット』をチェック!
・クラピアのメリット
・私がクラピアを選んだ理由
・クラピアのデメリットとその対策
を詳しくご紹介しています。
秋から冬に芽を出す越年草
秋から冬に発芽して、翌年の春にかけて生育する雑草は越年草とよばれます。
イヌノフグリのように横に根を伸ばして陣地を広げていく雑草、タネツケバナのように根生葉を放射状に広げて日光を妨げる雑草などがあります。
気温が低いうちは生育スピードが遅いのうっかり見逃していると、春に爆発的に増えて種子を落としてしまいます。
代表的な越年草
一年草と同様にタネが発芽して枯れるサイクルを繰り返す雑草で、1サイクルを1年で終えます。
タネで増えるので、タネをつくらせないことが翌シーズン以降の繁殖を減らすことにつながります。
したがって、除草のベストタイミングは花が咲く前ということになります。
- 広葉越年草
イヌノフグリ、ナズナ、オニタビラコ、カラスノエンドウ、ハハコグサ、ホトケノザ、ヒメオオドリコソウ、タネツケバナ
- イネ科越年草
スズメノカタビラ、スズメノテッポウ
スズメノカタビラには要注意
クラピアに混ざって生長したとき、面倒な越年草がスズメノカタビラです。
スズメノカタビラはイネ科の雑草です。
枝を横に出して円錐状の株をつくるので、生長すると引き抜くのが難しくなります。
繁殖力が強く、放っておくと群生になることもあります。
このスズメノカタビラに対して効果がある選択性除草剤(農薬)としてセレクト乳剤があります。
私はクラピアに生えたイネ科雑草の除草にナブ乳剤を使っていますが、残念ながらスズメノカタビラには効果がありませんので、除草剤を選ぶ際は注意してください。
スズメノカタビラは2月ごろから花を咲かせ始めます。
他の越年草も同時期に成長するので、春に一度除草すると、次の春の作業が格段に楽になります。
クラピアへの影響が少ないこの時期なら、イヌノフグリなどの広葉雑草にMCPソーダ塩を使うことができます。雑草がタネをつくる前に除草したいですね。
クラピアに混ざりこんだ雑草に効果が高い選択性除草剤
特定の農作物にかかっても平気なようにつくられた除草剤(農薬)です。
イネ科雑草に効果が高い除草剤としてナブ乳剤やセレクト乳剤があります。
セレクト乳剤はスズメノカタビラにも効果を発揮します。
チドメグサやクローバーなどの広葉雑草(葉の形が広い)に対する選択性の除草剤です。
気温が高い時期を避けるなど、クラピアには慎重に使用する必要があります。
少容量のボトルが販売されているので便利です。
ああ
<参考>
*1.『今さら聞けない 除草剤の話 きほんのき』農文協、2021年