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タネをつくらせない雑草対策!草取りの時期とコツをマスターして効率的に

気温が上がるとひっきりなしに生えてくる雑草は、本当に困りものですよね。
“庭のある家でガーデニングを趣味にする”という優雅な夢を打ち砕くのが雑草です。
春から夏の終わりまで、途切れることなく生えて、抜いても抜いてもキリがありません。
「こんなはずじゃなかった…」と庭をつくった最初の夏に思いました。

毎年の草取り経験から、来年の草取りや草刈りが目に見えて楽になるコツをご紹介します。

雑草には一年草と多年草がある

翌シーズンも花を楽しむことができる宿根草(多年草)が人気ですが、雑草にも1シーズンで枯れる一年草と翌シーズンも芽をだす多年草があります。

一年生雑草(一年草)

種子が発芽して枯れるサイクルを繰り返す雑草のことで、1サイクルを1年で終えるものを一年草とよびます。1サイクルに1年以上かかる二年草もありますが、種類は多くありません。翌年の春に開花するものを越年草とよぶこともあります。
一年生雑草は種子で繁殖します。種子をつけることができなければ増えることができません。

うちの庭では、春はカラスノエンドウ、イヌノフグリ、ハハコグサなど。
夏はメヒシバ、コニシキソウ、スベリヒユなどをよく見ます。ハキダメギクは一年中見ます。

カラスノエンドウ(一年草)
カラスノエンドウ
イヌノフグリ(一年草)
イヌノフグリ
スズメノカタビラ(一年草)
スズメノカタビラ

多年生雑草(多年草)

一度発芽して生長すると、毎年花を咲かせます。
多年生雑草は地下茎や球根でも増えるので、地上に出ている花や葉を取り除いてもまた生長します。手強い多年生雑草も光合成に必要な地上部を刈り取ることで、成長を抑制することができます。

うちの庭でカタバミ、ハマスゲ、ジシバリをよく見ます。
増えるのを許してしまうと取り除くのにものすごく手間がかかるのがこの多年生雑草です。

ドクダミ(多年生雑草)
ドクダミ
ヨモギ(多年生雑草)
ヨモギ
ヤブガラシ(多年生雑草)
ヤブガラシ

まとめ

一年生雑草は種子をつけないようにすれば、翌年の発芽を抑えることができます。
多年生雑草は地上に出ている花や葉を取り除いてもまた生長します。しかし、光合成に必要な地上部を刈り取ることで多年生雑草の成長を抑制することができます。

一年生雑草発芽→生長→開花→枯死までが1年以内に完結するカラスノエンドウ、イヌノフグリ、ハハコグサ、メヒシバ、コニシキソウ、スベリヒユなど
多年生雑草地上部が枯れても地下部は枯れずに残り、毎年芽を出すカタバミ、ハマスゲ、ジシバリ、ドクダミ、ヨモギ、ヤブガラシなど

タネをつくらせない雑草対策

種子を作らせないことが翌年以降の繁殖を抑えるのに役立ちます。
そのため、除草の最適なタイミングは花が咲く前です。
種子が地上に落ちて発芽するのを防ぐことができれば、その数は徐々に減っていきます。

「草取り」で翌年の発芽を減らす

越年草の群生

花を咲かせて種子を落とす前に除去することで、庭の美しさを保ちつつ、翌年の発芽を抑えることができます。

  • 夏雑草
    春先に発芽、夏から秋に開花・種子を落とします。
    6~7月に除草をすることで繁殖を抑えることができます。
    メヒシバ、オヒシバ、ツユクサなど
  • 冬雑草
    晩秋に発芽、春に開花・種子を落とします。
    2月~3月に除草することで繁殖を抑えることができます。
    イヌノフグリ、スズメノカタビラなど

「除草剤」で枯らす&芽が出るのを抑える

除草剤を撒くには手間やコストがかかるため、できるだけ効率的に行うことが重要です。
最適な薬剤を選び、撒き方を工夫することで手間とコストを最小限に抑えることができます。

茎葉処理剤

すでに伸びている葉や茎に散布することで雑草を枯らします。

地上部の量(葉の面積)が最大のとき、薬剤の吸収量が最大になります。
さらに、光合成物質(糖)の地下部への移行が最大のとき、薬剤の移行も最大化します。
したがって、ラウンドアップマックスロード(グリホサート)をはじめとする吸収移行型除草剤を撒くのは、葉が大きく生長した時期が最適です。

地上部の生育時期に撒くと葉や茎が枯れたように見えるけれど、再生抑制効果は小さくなります。

また、薬剤の量を増やすと葉や茎が枯れすぎてしまい、地下部への薬剤の移行がうまくいかないことがあるので、説明書に書かれた薬量を守ることが大切です。

土壌処理剤

土壌処理剤は雑草が生えるのを抑える目的で使用します。
冬に散布すると翌春の萌芽が抑えられます。

私は植栽の陰で見えない場所や塀などのキワに土壌処理剤を使っていますが、3月に撒いたところ初夏まで雑草が生えなかった(生えても大量ではない)ので、土壌処理剤をうまく使うと草取り手間がめちゃくちゃ減ります。

時間の経過とともに土壌処理剤の効果は減少していくので、雑草が目立つところや気になるところは、梅雨明け頃に再度撒くかどうか検討したほうがよさそうです。

「草刈機」で刈り取る

雑草を根元から引く抜く草取りに対して、草刈機を使った草刈りは、雑草の地上部を刈り取ります。
雑草を完全に取り除くことはできませんが、小さな労力で時間をかけずに、雑草を目立たなくすることができます。

雑草が種子を落とす前に地上部を刈り取ることができれば、翌年の発芽を抑えることができます。

小さなお子さんやペットがいる、自然環境に配慮した庭づくりをしたいなど、除草剤を使いたくない方にもたいへん便利です。

充電式草刈機のメリット

軽くて使いやすい充電式草刈機が増えています。
住宅周辺や庭での使用に適した充電式草刈機のメリット・デメリットをまとめました。

  • コードレス
    コードが届かない場所でも使えるので、コンセントが抜けたりコードを取り回すストレスから解放されます。
  • 安全に使える
    安全な刃(ナイロンコードやプラスチックブレードなど)が使える草刈機が多くあります。

ナイロンコード
塀や壁のすぐそばを草刈りしたいときに便利なのが、ナイロンコードです。ナイロンカッターとも呼ばれます。柔軟性があるコードを高速で回転させて草を刈ります。塀や壁のキワまで刈ることができ、回転しているコードが長靴などに触れても怪我につながりにくいので安心です。

  • 作業音が静か
    真夏に使用することが増えるので、暑さによる疲れや熱中症が気になります。
    充電式草刈機は静かなので、早朝に作業を行う際も近隣への気遣いが減ります。
  • 軽い
    庭の草刈りや芝生の手入れに使う製品には、バッテリーを含めて2kg台のものが多く揃っています。を入れずに持ち運べ、体力に自信のない方でも楽に操作できます。
  • 振動が少ない
    振動によるからだへの負担が軽減されます。
  • 燃料の保管が不要
    液体燃料(ガソリンや混合燃料)を保管する手間がないので手軽です。

充電式草刈機3つのデメリット

  • 運転時間が短い
    バッテリーの性能は年々向上しており、連続運転時間が1時間を超える製品も増えています。しかし、運転時間は製品の価格に影響するため、使用するシーンに合わせて最適な製品を選ぶことが大切です。
  • 茎が太くて硬い雑草や密集した雑草には向かない
    充電式草刈機はエンジン式や電動式に比べてパワー(出力)が劣るため、茎が太くて硬い雑草や密集した雑草には不向きです。充電式草刈機を選ぶ際は、適切な刃を選ぶことも大切です。
  • バッテリーの取り扱いには注意が必要
    充電式草刈機を長く使用するためには、バッテリーを適切に取り扱うことが大切です。
    以下のポイントに留意してください。

  ・満充電したバッテリーを再び充電しないこと。
  ・6ヶ月以上使用しない場合は、満充電の状態で保管すること。
  ・高温や低温の環境、直射日光が当たる場所での保管は避けること。

充電式草刈機は安いものではありませんが、蒸し暑い季節の負担が軽減されたことを考えると、使う価値は十分にあります。

春夏は庭と畑で雑草に追われる日々。
その合間をぬって日帰りか一泊くらいの鉄道旅。

グラウンドカバーにクラピアを育て、畑は小さな家庭菜園。
一人で快適に暮らす方法なんかも考えています。
自己紹介

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<参考>
*1.上田義弘著『園芸「コツ」の科学』講談社、2014年
*2.近田文弘監『花と葉で見わける野草』小学館、2017年
*3.神津博監『草取りのコツ』ナツメ社、2023年

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