気温が上昇すると、終わりのない草むしりのループが始まりますね。
草むしりは心を落ち着かせる作業ですが、やみくもに行うと疲れてしまうので、計画的に行うことがおすすめです。
毎年の草むしりの経験から、より効率的に作業するためのコツや必要な道具をご紹介します。
適した方法を選択する
![草取りする女性](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/02/1566122_m_01-800x533.jpg)
草むしり(草取り)は美しい庭や住環境を保つために不可欠です。
雑草が生えると見た目が悪くなるだけでなく、驚くほどの生命力で生長した雑草は花壇の草花や芝生の日光を遮ってしまいます。
とはいえ、雑草1本も許さない!ということではなく、雑草も環境の一部としてゆるく付き合っていくのがストレスをためない秘訣です。
雑草を取り除く3つの方法
雑草を取り除くやり方には主に3つあります。
雑草の種類や密集度、生えている場所や範囲によって、適した方法が異なります。また、作業にかけられる時間も考慮する必要があります。
草取りをする
- 雑草の生えている範囲(広さ)が限られ、雑草の量が少ない場合や手軽に対処したい場合に適しています。
- メリット……土中の根を引き抜くため、雑草が再生しにくい
- デメリット…しゃがんだ姿勢で行うため、からだに負担がかかる
草刈りをする
- 周囲に傷つきやすいものがない平坦な場所や雑草が茂っている場所、見た目を整えたい場合に適しています。
- メリット……少ない労力で広い面積の雑草を目立たなくできる
- デメリット…地下に残った根茎や球根から再生することがある
除草剤を用いる
- 周囲に枯らしたくない植物がない場所や雑草が広範囲に広がっている場所、手間をかけずに対処したい場合に適しています。
- メリット……手間をかけずに雑草を枯らすことができる
- デメリット…周囲の植物に影響を及ぼすことがある
自分に合った道具で効率化
自分に合った道具を使うことで、草むしりを効率よく行うことができます。
昔から使われている道具に、カマ(小カマ)、ねじりカマ、草削りなどがありますが、私が使うのは主に草抜きニッパー、三角ホ―です。
草抜きフォーク、草抜きニッパー
フォークの先端で雑草の根元を挟み込んで引き上げます。
地面を掘り返さないので、芝生や花壇の中に生えた雑草を抜くのに適しています。
ただ、強く張った雑草には向かないため、スズメノカタビラや多年生雑草の草むしりには三角ホーを使っています。
![草抜きニッパー](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/03/草抜きフォーク-800x600.jpg)
三角ホー
クワやクワ状の道具をホーと呼び、先端が三角形をしているのが三角ホーです。
とがった先端を土に突き刺して、根ごと雑草を引き抜くことができます。
![三角ホー](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/03/三角ホー-800x600.jpg)
ゴム手袋、小型のイス
雑草の芽を摘み取るなど、細かい作業をしやすいゴム手袋は必需品です。
しかし、ゴム手袋をしていても土が爪の間に入り込んでしまうことがあります。使い捨ての手袋を重ねる方法もありますが、作業中は汗をかいて手が蒸れることがありますので、一長一短です。
草むしりはしゃがんだ姿勢で行うことが多くなります。
腰や膝に負担がかかりますので、キャンプなどで使う小さなイスや園芸用のイスを用意して座りながら作業すると楽に行えます。
天気と時期を選ぶ
草むしりに適した天候
雨が降った後は土がやわらかく、雑草の根が抜けやすい状態になります。
その後、2~3日晴天が続いた頃が草むしりには最適です。
![快晴](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/09/346368_s.jpg)
雑草の生長に合わせて行う
雑草の生長に合わせて草むしりを行うと効率的です。
6~9月の間は、3週間~1か月に1回のペースで草むしりを行うのが理想です。
雑草が生長する6月に1回目、7月下旬~8月の間に2回草むしりを行います。
さらに、10月下旬~11月に4回目を加えると効果的です。
草むしりで除去しきれない雑草
根から再生する多年生雑草(多年草)
多年生雑草は一度発芽して成長すると、毎年花を咲かせます。これらが増えると、取り除くのが難しくなります。
雑草の茎や葉、根から吸収され、体内を移行して生理的な障害を引き起こして枯らす除草剤(吸収移行型茎葉処理剤)が効果的です。
多年生雑草のタイプ
多年生雑草を繁殖タイプで3つに分けることができます。
単立型
タンポポ、ギシギシ、イヌホタルイなど
一年生雑草に似ているが、大量に種子を落としたり、茎の根元から新しい茎が生えたり(分けつ)して増えます。
![タンポポ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/03/タンポポ.jpg)
地表匍匐型
カタバミ、セリ、ジシバリなど
地表近くを這いながら、節から芽や根を出して繁殖します。引き抜こうとすると、途中でちぎれたり、土中の根が残ったりすることがあります。
![カタバミ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/03/カタバミ.jpg)
地下拡大型
スギナ、ハマスゲなど
伸ばした地下茎の先端や途中の節から芽が出てきます。カマなどで根を掘り返しても、さらに深いところから茎が伸びることがあります。除草剤(吸収移行型茎葉処理剤)を散布しても地下部が残ることがあるので、根気よく散布します。
![スギナ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2024/03/スギナ.jpg)
<参考>
*1.『今さら聞けない 除草剤の話 きほんのき』農文協、2021年
**2.神津博監『かんたん!らくらく!草取りのコツ』ナツメ社、2023年