次々と生えてくる雑草は本当に困りものですね。
夏はさまざまな植物が鮮やかな花を咲かせると同時に、雑草が生長して本格的な草取りが必要になる季節です。強い日差しが照り付けるこの時期、効率的に雑草を取り除く方法はないでしょうか。
そこで、毎年の草取りの経験から、雑草が大型化する7月から8月に最適な草取りのコツをご紹介します。
からだの負担を少なくする工夫を!
暑い日中は庭や畑に出るのを避けて、少し涼しい早朝か夕方の作業がおすすめです。
夏の朝や夕方は虫に刺されやすいので、虫よけスプレーを忘れずに。マダニ忌避効果がある製品がおすすめです。
蚊取り線香を焚くと、煙が届く範囲は蚊が寄りつきません。顔の前を蚊が飛ぶストレスがなくなります。
屋外にいるだけで汗が吹き出す時期ですので、草刈機(刈払機)や除草剤などを上手に使って、からだの負担を軽減しましょう。
7月 手に負えなくなる前に取り去る
気温が上昇しはじめ、ユリ、ダリア、ヒマワリ、アサガオなどが、色鮮やかな花を咲かせます。
春に芽を出した雑草は急速に成長します。
エノコログサやメヒシバなどイネ科雑草が密集して生い茂り、ヒメジョオンやヒメムカシヨモギなど大型雑草は茎が太く硬くなります。
成長点が地際にあるイネ科植物は、茎を刈り取っても再び生長するため、種子を落とす前に根元から取り除くか、除草剤を使うことも有効です。
少し湿った半日陰にはツユクサが花を咲かせます。茎が枝分かれして、節から根を下ろして増えていくので、種子を落とす前に取り除きます。手で取り除けますので、見つけたときに抜きましょう。
8月 大型雑草やつる草を生長前に取り
強い日差しにより地温が上昇し、土壌の水分が奪われるため、雑草の勢いがやや弱まったように感じますが、乾燥に強い雑草が増えています。
コニシキソウやスベリヒユなどが地面を這うようにして大きく成長します。
草丈が伸びないため、放っておくと種子をばらまいて、翌年には驚くほど増えるので、できるだけ取り除くようにします。
つる草が樹木や生垣に絡みつくようにして生長します。
つるを引っ張っても絡みついて取れないことが多いので、茎を根元で切り、秋になってから枯れたつるを取り除きます。
草刈機を活用しよう
夏の大型雑草が勢いを増す季節は、暑さも手伝って、屋外での作業が容易ではありません。身体への負担を考えて、草刈機や除草剤を上手に活用しましょう。
軽量で操作しやすく、さらに静音性に優れた電動草刈機(刈払機)が増えており、庭や芝生の手入れが手軽にできるようになりました。
ナイロンカッターやプラスチックブレードなどの刃を選ぶと、住宅周辺や庭などで傷をつけたくないものが多い場所でも安心して利用できます。
除草作業が欠かせない盛夏(7~8月)
美しさを保つためには、本格的な草取りを年に3回程度行うのが望ましいです。
雑草が急速に成長する夏は、除草作業が欠かせません。過酷な環境での作業はからだへの負担が大きくなるため、草刈機や除草剤の活用も検討しましょう。
6~9月の間は、3週間~1か月に1回のペースで草取りを行うのが理想的です。
雑草が生長する6月に1回目、7月下旬~8月の間に2回草取りを行います。
さらに、10月下旬~11月に4回目を加えると効果的です
<参考>
*1.西尾剛著『草取りにワザあり!』誠文堂新光社、2019年
**2.神津博監『かんたん!らくらく!草取りのコツ』ナツメ社、2023年
**3.近田文弘監『花と葉で見わける野草』小学館、2017年