クラピアのところどころに芽を出す雑草、なんとかしたいですね。
手入れの手間がかからないといわれるクラピアですが、ほったらかしで美しい状態を保つことはできません。
クラピアは地面を素早く覆う特性があり、雑草を生えにくくすることが期待できますが、それでも雑草は生えてきます。カタバミほど厄介ではないもののメヒシバなど夏に生長するイネ科雑草も強敵です。
クラピアを植えて6年の経験から、失敗しない雑草対策をご紹介します。
グラウンドカバーを検討しているあなたに!
「クラピア」を植えるかどうか迷ってるなら『クラピアのメリット・デメリット』をチェック!
・クラピアのメリット
・私がクラピアを選んだ理由
・クラピアのデメリットとその対策
を詳しくご紹介しています。
イネ科雑草の代表格メヒシバ
イネ科雑草の代表格、メヒシバは、イネやススキの仲間です。春には目立ちませんが、夏に生長し、秋には種をばらまきます。
クラピアに混ざって生長する雑草の中で、カタバミと並んで厄介なのがメヒシバなどのイネ科雑草です。
![メヒシバ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/10/24479150_s.jpg)
メヒシバが手強い理由
メヒシバの厄介な点は、茎から根を伸ばし、地面を這うように放射状に広がることです。
茎や葉が細く、クラピアと混ざると、メヒシバの位置がわかりにくくなり、手強い相手となります。
クラピアを枯らしてしまった経験
初めてクラピアを植えた際、誤って枯らしてしまった経験があります。
夏だったため、土が乾燥してしまった可能性も考えられますが、クラピアが枯れたところにメヒシバが繁殖していたことから、植えてそのままほったらかしにしたことが枯れた一因かもしれません。
メヒシバは、茎から伸びた根で水分や養分を吸収し、乾燥にも強く、急速に広がります。
また、メヒシバは根からアレロパシー物質を放出するとされています。
乾燥に強いメヒシバが繁茂し、自らの生息地を拡大しようとして根からアレロパシー物質(他感物質)を放出したことで、クラピアが弱ってしまった可能性があるのではないかと疑っています。
メヒシバの除去が難しい理由
メヒシバは一年草です。
一年草は、タネが発芽してから枯れるまでのサイクルを繰り返す雑草であり、1年で1つのサイクルが終わります。しかし、メヒシバは確実にタネを落とし、翌年も芽を出します。
クラピアの中に混ざってしまったメヒシバを手で引き抜こうとすると、茎が折れてしまいます。メヒシバの残った茎からは新たな根が生えて成長が続きます。
また、メヒシバだけでなく、イネ科の雑草は根の近くに成長点があるため、除草が難しくなります。
メヒシバの仲間にはコメヒシバ、オヒシバ、チカラシバがありますが、どれも手強い雑草です。
クラピアに混ざりこんだイネ科雑草メヒシバ対策
イネ科雑草に効果が高い選択性除草剤を散布する
一年生のイネ科雑草に効果を発揮するのがナブ乳剤やセレクト乳剤です。
私はナブ乳剤を使ってイネ科雑草を除草しています。
この農薬はクラピアを枯らすことなく、イネ科の植物にだけ作用するため、非常に重宝です。
![イネ科雑草](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_2008_01-800x600.jpg)
ナブ乳剤は遅効性のため、散布してから1週間から10日程度で葉が赤茶色に変色します。
「雑草生育期イネ科雑草の3~5葉期」は500~600倍に希釈するという説明書に従っています。
あわせて除草剤専用の展着剤も使っています。
スズメノカタビラとカヤツリグサは要注意
ナブ乳剤を使用する際に注意するべきことがあります。
細い葉を持つ雑草でも、ナブ乳剤が効果を発揮しないものがあります。その一つがイネ科雑草のスズメノカタビラです。スズメノカタビラは茎葉が円錐状になるため、見分けがつきます。
ナブ乳剤が効かない雑草、もう一つがカヤツリグサです。
ナブ乳剤はカヤツリグサ科には効果がありませんが、カヤツリグサはメヒシバよりも手で抜きやすい雑草です。
よく似た細い葉を持つため、紛らわしいですね。
![スズメノカタビラとカヤツリグサ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/10/スズメノカタビラとカヤツリグサ-800x285.jpg)
クラピアに混ざりこんだイネ科雑草に効果が高い選択性除草剤
![アオ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/06/ao_profile-300x300.jpg)
特定の農作物にかかっても平気なようにつくられた除草剤(農薬)です。
イネ科雑草に効果が高い除草剤としてナブ乳剤やセレクト乳剤があります。
![アオ](http://solo.ao-kurashi.com/wp-content/uploads/2023/06/ao_profile-300x300.jpg)
展着剤は、散布液の付着性や浸透性を高める効果があります。
細くとがったイネ科雑草の葉に散布液を確実に付着させるために展着剤を混ぜましたが、除草剤のみの散布でも問題ありません。
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<参考>
*1.藤井義晴著『植物たちの生き残り大作戦!』新星出版社、2020年